「ある夏の日に~生命の問いかけに囲まれて~」はコチラから


この作品を読んだ、または見た瞬間に、「あれ?」と思った人は多いはずです。
この「ある夏の日に・・・」は、散文詩・・と言えるでしょうか。新しいパターンに挑戦してみました。

この作品も、実話を元にしています。
「なんでセミって生きてるんかなぁ」
この質問は本当に唐突すぎて困りました。
次の行にある私の答えは、パッと思いついたので口にしただけです。
皆さんなら何と答えたでしょうか。
私にはこれくらいの言葉しか思い浮かびません・・・。

中心となっている8行は、それから自分なりに真剣に考えた言葉です。
夏になれば必ず現れるセミ。
その存在が当たり前すぎて、彼らに気持ちを向けるということはあまりありませんでした。
正直に言うなら、「勉強の邪魔になるし、セミってうるさいから嫌だ!」みたいな気持ちはありましたが。
ですが時に、その当たり前の存在、疎ましくさえ思える存在への気持ち、見方が大きく変わるときがあります。
私にそのきっかけを与えたのが、「友達」の言葉でした。

何年もの間土の中で過ごし、地上に出るとわずか1週間で生涯を終える、セミ。
でもその命が、今まで気づけなかった大切なことを教えてくれました。

生きるということは、時間じゃないこと。
どんな生き物でも精一杯、自分の命を燃やせること。

私は、この世に生まれたことを恥ずかしく思わないような人生を送りたい。
例え「生きる意味」という大きな答えを見つけられなかったとしても、最後の時を笑顔で迎えられるような
そんな人生を。